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HUMAN GEEKS

#04NEW PROJECT

Keita
Itahana

想いとデータで、
事業のはじまりを
つくる。

新規事業(家具レンタル『flect』)

Keita Itahana / 2012年入社
家具・収納ディビジョン
フレクト事業セクション
フレクト事業チーム

新規事業のはじまり。

あれは2017年のこと。入社5年目の春だった。当時マーケティングの部署で、顧客のデータ分析を担当していた僕は、突然上司に呼び出された。そこで僕は、新規事業の立ち上げをやってみないか、との誘いを受けたのだ。ことの発端は、当社45周年の社内プロジェクトに参加させてもらったこと。部署を横断した5名前後のチームで、新規事業のプロトタイプを考えたのだが、僕のいたチームのアイデアが事業化することになった。

そのアイデアというのが、“購入検討型の家具レンタル”だった。これまでは販売しか行っていなかったディノスの家具が、月単位で気軽にレンタルできるウェブサービス。現在では似たようなサービスは世の中にあるが、当時はまだ見聞きもしないようなビジネスモデルだった。ディノスの代表商品でもある家具は、素材や形状、安全性など細部にまでこだわっているため、決して安い買い物ではない。しかし、通信販売では実物を見ることはできず商品の価値を伝えきれないことも多くあった。実は入社してから、ずっと思っていた。もしも自分だったら、数十万円もする家具を通販では買えないな…と。まずはレンタルから始められて、商品の良さを知り、気に入れば購入することができる。そんなサービスがあったら、自分のように、数十万の家具に手を出しづらい若年層の獲得に繋がるはず、と予想していた。

入社以来、マーケティングの部署で数字と向き合い続けてきた僕が、新規事業を立ち上げる。予想外の展開だったが、とりあえずやってみよう、と身軽に引き受けてしまった。幼い頃から好奇心旺盛な性格で、趣味も勉強も手広く取り組んできた。未知の世界に飛び込むことは嫌いじゃなかった。

ふたりで壁を乗り越えて。

「イタハナくん、これからよろしく」。新規事業部のエリアには、マネージャーと僕のデスクがふたつ並んだ。その隣には、ディノス事業の家具MDたちがいる。ある意味、通販とレンタルは競合のような立ち位置にもなるし、家具のことを何も知らない新参者の僕は、スタートから肩身の狭い思いだった。

当時、欧米ではモノを所有する時の選択肢としてレンタルしてから購入するという考え方が普及していた。しかし日本ではまだ、レンタルといえば一時利用の目的のみで、返却することが前提だ。当社でのサービスをつくるというより、購入検討型のレンタル市場そのものをつくる試みだったと思う。

市場調査からサービスづくりまで、毎日マネージャーや関係者と打ち合わせし、時には朝から晩まで議論したこともあった。サービスの詳細やネーミング、システム構築、運用方法…など決めることは山ほどあったし、社内の承認を得るのも難しかった。それでも、世の中に新しいことを仕掛けているという実感が、僕の気持ちを高ぶらせていたと思う。それに思わぬところで、過去の自分に助けられた。マーケティングの部署で、データを活用して物事を語るスキルは身につけてきた。しっかりとデータで根拠を示せば、若手だろうとキャリアに関係なく、事業責任者として話ができる。数字の前ではみな平等なのだと知った。

一方で、数字だけでは乗り切れない場面があることも痛感した。会社としても新しい試みゆえに、ふたりだけでは力不足で、社内外のたくさんの人に協力を仰ぐ必要があった。しかし、数字を示すだけでは、なかなか思うようには進まない場面もあった。そういう時マネージャーは、決まって“想い”を熱く語るような人だったことを覚えている。この事業を成功させたその先にある未来を、しっかりと言葉で伝えていく。少しずつ周囲の人が自然と巻き込まれていくのが、隣にいてよく分かった。彼の言葉により、人々の疑問や心配が信頼へと変わっていったのだろう。いつか自分も、想いで誰かの心を動せるような人になりたい、と思うようになった。

仲間と自分を、信じて進め。

2017年10月1日。僕らの家具レンタルサービス『flect(フレクト)』がローンチした。僕は誰よりも早く出社し、デスクに座ってお客様からの反応を待つ。しかし数日たっても、ご注文も入らなければ、問い合わせもない。時折、社長や他部署の人が僕らのデスクへと様子を見にきては「反響どう?」「何か売れた?」などと聞いてくる。もうしばらく誰にも会いたくない…と思っていた矢先。“レンタル契約、1件”。思わず、いつもなら出ないような大きな声が出た。いまだに忘れられない、家具レンタルサービス誕生の日だ。

あれから5年。たった2席だったデスクは今や7席になり、小さなチームながら、日々進化を続けている。これまで当社が上手く獲得できていなかった、20~30代の利用者も順調に増えてきた。もちろん順調なことだけではなく、途中で売上が低迷し、もう解散なのではと焦った時期もあった。新しいサービスゆえに、トラブルも多く、都度手探りで対応していく難しさもある。ただ、そんな時こそ、チームで楽しく乗り越えていきたいと思っている。あの時のマネージャーのように…とまでは言えないけれど、今度は自分が周囲を巻き込んでいく番だ。落ち込んだり、反省するのは後でもできる。大切なのは、今目の前にある壁をどうやって乗り越えていくか。そして、心の火を絶やすことなく、明るく前向きに進んでいけるかだ。“想い”が人をつなぎ、そこからいいサービスが生まれる、そう思うのだ。

GEEK TIPS

アイデアが事業化

あなたも新規事業を
生み出せるかも⁉

当社では、新規事業や業務改善などに関する提案や、世の中のトレンドなどを社内で共有する『アラタ芽のたね』というシステムがあります。社員のだれもが、応募することにより「たね」を植えることができ、ここから当社の新たな「芽」が出ることを期待しています。

数十万円もする家具

35万円の家具が、
月額1万円台で借りられる!

ディノスの取り扱う家具の中で、最も高額なソファはなんと35万円超。この品質ではお値打ちなバリュープライスを実現した商品なのですが、とは言え「若者には手が出せない…」というのが本音ですよね。まさにFlectは、そんなお客様の悩みを解消するためのサービスです。※購入・レンタルの金額は22年1月時点のデータです

レンタルしてから購入する

欧米から流入した
『Rent to own』の文化

購入検討型レンタルの考え方は、欧米では『Rent to own(レント トゥ オウン)』と呼ばれ一般的に定着しています。高価なモノを所有する時に「買う」以外の選択肢がある。そんな考え方を『flect(フレクト)』を通じて日本社会にも浸透させていきたいと思っています。

新しい試み

50年の歴史で
“初”となる快挙

購入検討型家具レンタルサービス『flect(フレクト)』は、半世紀にわたって小売業を続けてきた当社がレンタルに踏み出すという、まさに新しい試み。顧客層も従来の通販事業では狙いづらかった20代~30代の獲得を目指しています。この事業がDINOS CORPORATIONの新時代の幕開けとなることを期待しています。

flect(フレクト)

ロゴの青い鳥に
込められた想いとは?

実はこの鳥、オーストラリアに生息する『ニワシドリ(庭師鳥)』をモチーフにしています。ニワシドリは沢山の木の実や枝を使って、大変手の込んだ巣をつくることで知られています。気に入ったモノを集めて、自分だけのお気に入りの庭をつくる。そんな楽しみをお客様の暮らしにも提供したいと思い、ロゴにあしらいました。

レンタル契約、1件

初契約は
「白いソファ」
でした

記念すべき最初の契約者は、30代女性の方。ソファのレンタルをご契約されたそう。Itahana本人は初契約があまりに嬉しくて、いまだにお客様のフルネームまで覚えているとか。

想い

Keita Itahanaの
これからの『想い』

当社はまだ「モノを売る」ことがまだメインですが、今後はもっとさまざまな「体験」を通してお客様に暮らしの楽しさや便利さを届けられたらと考えています。いつか自分の生み出したサービスが世の中のあたりまえになってくれたら…最高に嬉しいですね。
by Itahana

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