そのモノづくりに、
想いはあるだろうか。
今日はぜひ、いつものお二人の感じで、
お話をお聞きできればと思っています。
永野社長そんな大したことは喋れんけどな(笑)。
MD徳田毎日のように電話してますからね。こうやって改まってお話しするとなると
照れますね。私、何かあるとすぐ永野社長に電話してるんです。こんちはー!って。
永野社長なんもなくても電話してくるでな、徳ちゃんは。仕事の話もそこそこに、子どもの話やら日本経済の話やら。
MD徳田ほんと、頼りっきりです。
一緒に商品開発をされるようになって
2年ほどになるそうですが、
お互いにどんな印象をお持ちですか?
MD徳田私にとってはもう、頼れる兄貴といいますか。とにかく「なんとかしてくれる人」ですね。私のアイデアやこだわりを形にしてくれる人。そもそも、新規企画の商品を引き受けてくださるメーカーさん自体が貴重だと私は思うんです。つくっても売れる確証はないし、すでに売れている商品をつくり続けるほうがリスクも少ないですから。どんな企画でも柔軟に「なんとかしよう」と動いてくれるのが永野さんです。
永野社長まあ、ウチだって断ることもいっぱいあるんやけど。と言っても、技術的に難しいとか、マーケティングがどうこうの話じゃなくて。俺が大事にしたいのは、ものをつくっていく上での〝こだわり〟っちゅうのかな。企画を持ってきてくれるMDの人が、どういう想いでこの商品をつくりたいのか。なぜその商品が世の中に必要なのか。それが伝わってこんかったら、基本的にウチはつくらんよ。
MD徳田背筋が伸びるお話です。「普通のものはつくりたくない」って、いつもおっしゃってますもんね。企画をお持ちしたときも、よくないものは率直によくないと言ってくださるので、そういうところも含めて、とても信頼しています。
永野社長やっぱり、つくってて楽しくないとあかん。つくる側もちゃんと意義を感じられて、前のめりになれる企画を持ってきてくれると嬉しいね。中には、よそのカタログを持ってきて「これが売れてるから、同じもんをつくってほしい」なんて人もおるけどさ。何をウリにして、なぜそれをつくるんやっていう意志がないと、消費者も納得してくれんと思うよ。
永野社長から見て、徳田はどんな人物ですか?
永野社長んー、この人はでも、こだわりすぎかな(笑)。すんごい細かい。もうちょっといい加減でもいいのに、究極までこだわる人って感じ。
MD徳田そうですかね
?
永野社長そうやで。振り回されるほうの身にもなってみい。けどまあ、俺はそういう人が好きやけどな。「ここは絶対譲れん」みたいなところがあったほうが、ものをつくる人としてはね。こういう人がおらんと、新しい商品は生まれてこんから。

