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HUMAN GEEKS

#02MARKETING

Natsumi
Ikeda

社会を見つめ、
モノづくりを知る。

マーケティング
(セールスプロモーション戦略)

Natsumi Ikeda / 2019年入社
チャネル戦略ディビジョン
SP戦略セクション
SP推進チーム

街に出ると、見えてくるもの。

入社して間もないころ。17時になると会社を出て、原宿や池袋へとよく足を運んでいた。顔の大きさほどあるタピオカドリンクに、レインボーカラーをした綿あめ。にぎやかな通りを抜けて、私はいつものハンバーガー店の横に立つ。そして、街をゆく女子中高生を観察する。もちろん趣味ではなく、これも仕事のひとつだ。

その頃の私は、中高生向けのアパレル商品を扱うチームで、新人ながら商品企画を任せてもらっていた。今は取り扱っていないが、当時はスカートにパーカー、靴下など、10代の女子が身につける衣服品を企画していた。街ゆく彼女らを観ながら意識していたのは、年・季節ごとの流行り。私もそうだったが、女子中高生にとっては学校のコミュニティが日常の大半を占めていて、そのなかで流行る話題やファッションは、仲間との共通言語のような役割があった。流行に敏感な世代だからこそ、その時々で人気のスタイルを商品に盛り込むことを意識した。例えば、靴下の丈。スカートの形。カーディガンの色。もちろんSNSや雑誌を見て、トレンドを勉強することも多い。ただそれだけでは、既にある人気商品をなぞったモノしかつくれない。だから、まだ世の中に流行と認識されていない「流れ」を自分で読み取ろうと、街へ出た。皆、どんな表情で、どんな歩き方で、どんな会話をするのか。ありのままの彼女たちから、新たなニーズを見つけ出す。そして「流行りの商品」ではなく、これから「流行る商品」を生み出してみたい。そう、思っていた。

流行ではなく、数字を追う日々へ。

2年目の夏、私はディノスのマーケティングを担当することになった。年に数回行われる販促キャンペーンの企画と、それに伴うDM(ハガキ)の制作担当。うちの会社にジョブローテーションがあることは入社前から知っていた。それでも正直、「やっと商品企画を覚えたばかりなのに、全く違う業務をするなんて…」と不安になったことをよく覚えている。ただ、弱音を吐いていても仕方がない。これも経験だと自分を励まし、ふたたび新人のような気持ちで仕事を覚えていった。

私の担当する大型キャンペーンでは、年間600万部ものDMがお客さまの元に届き、そのDM経由の売り上げは、年間150億円にも上るという。「150億円ですか……」。数字が大きすぎて、想像もつかない。戸惑いながらも、先輩方の後ろをついて回り、様々なことを知った。例えば、同じキャンペーンでも、戦略次第でDM経由の売り上げは変わるということ。しかも、数千万円規模で変わるというから驚いた。その戦略というのは、DMを送るターゲット、タイミング、コピー・デザインなどのクリエイティブ、割引率…など、様々な要素が絡み合ってできている。そして、その時々の最適な仕掛けを考え、キャンペーンを打つ。キャンペーン終了後は、どんな人がどれくらいDM経由で買い物をしているのか、データを振り返る。1年半前、にぎやかな街で流行を追いかけていた私が、今は数字を追いかけている。

その中で、次第にわかってきたことがある。この仕事は、データと向き合う仕事と思っていたけどそうじゃない。一見、数字の羅列に見えるようなデータも、読み解いていくと一つひとつの数字に理由がある。例えば、お客さまのレスポンスが低い要因を探っていくと、DMの文言に原因があったりする。お客さまのためを思って記載した丁寧な説明文が、かえって読み手の負担になっていたのだ。数字の先には、一人ひとりのお客さまがいる。そして、相手視点でつくり込まれたモノであれば、ハガキ1枚だとしても、たしかに人の気持ちを動かせる。そんなことを知った。

届けるまでが、モノづくりだ。

もうひとつ、学んだことがある。同じ季節に、同じ内容のキャンペーンDMを送るにも、去年と今年で結果が変わることがある。それは、その年ごとのイベントやニュースに左右されるから。社会が変われば、人の気持ちも変わる。人の気持ちが変われば、私たちの仕掛けも変わる。社会の流れが、この仕事をつくっているーー。そのことに気づいてから、テレビも、新聞も、SNSも、当たり前に受け取っていた情報の見え方が変わってきた。今までも街やSNSから情報は受け取っていたが、ターゲットである女子中高生のことしか考えていなかった。でも今は違う。例年よりも雨量の多い梅雨、世界各国から人が集まるオリンピック、新型コロナウイルスの蔓延、遠く離れた異国のニュース…。この情報を聞いたら、人々はどんな気持ちになるだろう、生活シーンにはどんな変化が起こるだろうと、もっと広い視野で人や社会のことを考えるようになった。すると、今までは気にもとめなかったコトやモノに対して、さらに興味が湧いてくる。何気ない毎日に変化が生まれていた。

またいつか「モノづくりがしてみたい」という思いはある。ただ、異動が決まった時の不安や戸惑いはもうどこかへ行ってしまった。今の経験が自分の糧になると思えているからだと思う。振り返れば、入社1年目の頃はどうやっていい商品を「つくるか」ばかりを考えていた。今はキャンペーンやDMを通して、どうやって「仕掛けるか」を徹底して考えている。つくって満足するのではなく、お客さまに手にとってもらうところまでが、モノづくり。そう思うようになった。もしまた商品企画の現場に戻ることがあれば、お客さまの気持ちや世の中の空気をたしかに掴むことのできる、つくり手になっていたい。そのために私は今日も、数字の先にあるものを見つめる。

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